 |


陶芸家。セラミックス スタジオ「ラ・チェラミカ」主宰。
東京造形大学卒業後、テーブルウエアの企画やデザインの仕事に携わる。イタリアの陶磁器に興味を持ち、陶磁器の絵師になる修業をするためイタリアへ。帰国後、陶器作家として活動し、97年、陶磁器の制作スタジオ「ラ・チェラミカ」を設立。現在、生徒数は約190人、教室は、横浜・青山など8教室。講師、作家活動、店舗プロデュースなど、幅広く活躍中。 |


私が幼いころ、4世代8人家族だった家の食卓には、いつもたくさんの料理が並んでいました。来客もとても多い家でしたから、おもてなしをするということを、物心ついたころからごく普通に楽しんでいたような気がします。そんな家庭環境のなかで育ったせいでしょうか、私は食べること、人といっしょに食事をすることが何より好きになり、それは大人になるにつれますます好きになっていくいっぽうです。テーブルウエアの企画の仕事から、陶芸作家や陶磁器のプロデューサーとして仕事をしている現在まで、気がつけば、ずっと「食」に関連する仕事を選んできました。器に描く絵も、魚料理が食べたいなと思いながら魚の絵を書いたりと、食材や食卓をイメージするものがほとんですね。
|


食べることが大好きな私の家には、やはり食べることが大好きな人たちがたくさん集まってきます。花見の会、お取り寄せ会、きのこを食べる会……と、何かしらテーマを決めてホームパーティをすることもしょっちゅうです。リビングの空間は大幅に変えることはできませんから、私がこだわるのはテーブルのコーディネート。料理に合わせて季節の葉っぱをお皿の上に敷いたり、バジルやハーブをお皿の柄のように使ってみたり、桜の季節なら、桜色のナプキンを敷いたり、テーブルクロスの代わりに、和紙をひいてみたり……。決しておおげさなことではなく、身近にある材料でほんの少し工夫するだけで、テーブルの上はとても華やぎます。テーブルクロスの色を変えるだけでも、雰囲気はずいぶん変わります。
どうしたらお客さまに喜んでいただけるか、どんな空間を演出しようか……そんなことを考えている時間が、実は私にとってはとても楽しいひととき。だから、私が暮らしの中でいちばん大切にしていることは時間。同じ時間を過ごし同じ時間をかけて食べるなら、その時間をとことん楽しむ、そのことしか考えない。こんなふうに時間を使うことを心がけています。
|


私はイタリアンと和食が好きで、お料理もよくつくります。最近つくづく、陶器をつくることと料理をすることは似ているなあと思うのです。つまり、どちらも素材を理解し、基本がしっかりできていなければアレンジはできないということ。数年前から、提携している窯元に工房をつくり、土づくりからかかわっています。また、料理も、イタリアンならトマトソースやバジルソースなど、基本のソースをちゃんとおいしくつくれるようにと料理教室に通ったり、和食も、鰹節を削って一番だしをとったり、お米を土鍋で炊いたりしています。手間と時間はかかりますが、こういう時間が、最近とても愛おしいと思えるし、こんな時間こそ贅沢だなあと思うのです。
今、横浜の家を、工房を兼ねたサロンにするためにリフォーム中です。そこではキッチン機能も充実させる予定です。完成したら、これまで以上に、たくさんのかたとの交流の場、食事の場にしていきたいと思っています。
|

山田先生が出演されるショールームのカルチャーセミナーはこちらでチェック
|
 |

 |